近年ご依頼の件数が増えているのが、サーバの移管です。理由はさまざまですが、最も多いのは新規システムに置き換える際に、サーバも合わせて移管する案件です。企業Webサイトを新しく作り直し新サイトを公開する際に、古いサーバを破棄し新しいサーバに置き換えることは、私共にとっても非常に扱う件数の多い案件です。
Webサイトのサーバ移管については技術的難度はそれほど高くないため、リスクも少なく移行することが可能です。比較的難しいのは、Webシステムを含むサーバの移管です。
今回、ご紹介するのは従来Windowsサーバで稼働していたWebシステムをLinuxサーバに移管した案件です。この案件ではシステムを実質無停止でサーバ移管することができました。

お客様の要求

  • Windowsサーバで動作しているWebシステムのサーバ運用コストを下げたい
  • Webシステムはユーザ数が100名を超える業務システムで、毎日使用されているため停止できない
  • データの保全、バックアップ体制が必要

提案した運用

まずは現状のサーバを分析しました。分析の結果、最もコストがかかっていたのがストレージ(ハードディスク)でした。Webシステム自体はそれほど高いサーバの性能を必要としていないこともわかりました。
そこで、ストレージコストが安く性能は現状を維持できるサーバを提案しました。運用コストを安く抑えるためにLinuxサーバをあわせて提案することで総コストを現状の約二分の一に圧縮することができました。
バックアップについては、別途バックアップサーバを用意し、フルバックアップを月2回、増分バックアップを毎日2回行う運用で無事故運用ができています。

システム無停止移行

新規サーバにシステムをコピーし、コピーしたシステムの動作テストをお客様を含め入念に行いました。この段階では従来のシステムが運用されており、新旧の両サーバが稼働している状態です。。
その後、新規システムの動作が充分に確認されたところで、従来のシステムから新規システムへシステムの切り替えを行います。方法は様々ありますが、Webシステムの場合はURLの接続先を切り替える方法が一般的かと思われます。当案件でもDNSサーバの切り替えによってシステムの切り替えを行いました。
切り替えに要する時間は1分以下になるように設計し、システムのほぼ使われていない深夜帯に移管作業をすることによって、ほぼ無停止のサーバ移行が完了しました。

サーバ移管スケジュール

  • お客様との要件合わせ:1週間
  • 新規サーバ設定:1週間
  • 新規システム動作確認:1ヶ月
  • サーバ切り替え:1日

使用技術

Linux / CentOS / PHP / MySQL / Apache / DNS

運用期間が3年を超えたサーバは、同様の性能を持つ新しいサーバに移管することでコストカットできる可能性があります。
運用期間が3年を超えたサーバは、同一コストで性能の良い新しいサーバに移管できる可能性があります。
サーバ運用代が高い、サーバが遅いと思われている方はぜひご相談ください。